子どもの成長や幸せを祈願する七五三。
神社でしっかりと祈祷していただきたいですよね。
中には兄弟揃って七五三のお参りに行くというお家も
たくさんあるのでしょうが、
初穂料は兄弟が複数いる場合、どうするものかご存知ですか?
神社によっては「社務所で直接お支払い」というところもあるようで、
「のし袋に入れていったのに、社務所で開けて中身を確認された」
なんていう事務的に処理されるケースも最近ではあるようです。
ですが、本来用意する側はどうするべきか知っておきたいですよね。
そこで、兄弟揃って七五三の場合、初穂料はどうするのがいいか?
初穂料を入れる封筒はどのようなものを用意すべきか?
初穂料の表、裏、それぞれの書き方をご紹介します。
七五三の初穂料は兄弟一緒?それとも分けたほうがいいの?
兄弟揃って七五三のお参りに行くに当たり、
気になるのは初穂料の用意の仕方ですよね。
調べてみても、
「兄弟分けるべき」
「兄弟一緒でいい」
と、意見は真っ二つ。
この正反対の意見には、こんな意味がありました。
“初穂料は兄弟分けるべき”の真相
これは、「初穂料にかかる金額は人数分入れるもの」
ということが大前提になっています。
ですが、中には
「金額を2人分(10,000円)入れるのはわかった。その次の段階として、
初穂料を入れる封筒は分けたほうがいいのかが知りたい」
という意味で悩まれる方が多いのだと思います。
“初穂料は兄弟一緒でいい”の真相
一方、「兄弟一緒でいい」には、
「初穂料は兄弟まとめて祈祷してもらうから1回分(一緒)でいい」と解釈をする人と、
「金額は人数分でも封筒はまとめて1つでいい」と解釈する人がいて混乱するようです。
そもそも初穂料って?
そもそも「初穂料」とは、神様にお供えするお金のこと。
その昔、日本では稲作中心の文化で、神様へ豊作の恩恵に感謝の気持ちを込め、
その年最初に収穫した稲穂(初穂)をお供えする風習があったそうです。
それがやがて農作物や魚類などの初物(はつもの)も、
広い意味で「初穂」として神前に供えるように。
そして、生活の変化とともに貨幣を初穂の代わりとした「初穂料」となったそうです。
初穂料には、神殿使用料の他、誓詞や神職や巫女さんへの謝礼が含まれています。
兄弟複数の七五三のお参りの場合、
「初穂料」という金額は兄弟の人数分用意し、
それに使用するのし袋は、分けてもいいですし、まとめてもいいそうです。
七五三の初穂料を入れる封筒に決まりはあるの?
初穂料を入れる封筒にはどんなものを選べばいいのでしょう?
正しくは画像右側のような「紅白の蝶結びの水引が付いた白いのし袋」を使用します。
(因みに「水引」は印刷されたものでも問題ありません。)
上の画像の左の水引は「結び切り」といい、右の水引は「蝶結び」と言います。
水引にはそれぞれに以下のような意味が込められています。
結び切り
結び切りは、固結びになっているので、「2度と解くことができない」状態を表します。
つまり「二度と繰り返さないように」の意味を込めて、
結婚式、快気祝、お見舞い、お悔やみに使用します。
蝶結び
一方、蝶結びは「何度も繰り返すことのできる」状態を表しています。
「嬉しいことは何度あっても良い」という意味を込めて、
出産祝、入学祝、卒業祝といった子供の祝い事や、
お中元、お歳暮などに使用します。
ご祝儀袋でもいいの?
家で余っていたからと言って花柄や色付きのご祝儀袋は使わないほうがいいでしょう。
確かに一見、ご祝儀袋は綺麗で祝い事に使うのでめでたい印象があるため
失礼にはあたらないのでは?と思ってしまいますが、
マナーとしては、目上の方や、御礼、初穂料、御布施
といったものには使わないのが一般的です。
綺麗なご祝儀袋はご出産祝やお誕生祝、ご入学祝などに使用しましょう。
七五三の初穂料を入れるのし袋の書き方
兄弟でものし袋を分ける方もいれば、まとめる方もいると思います。
のし袋の表面の書き方
七五三を迎える子が一人の場合
一人分の初穂料を入れるのし袋の書き方は、
上段中央に「初穂料」または「御初穂料」と書きます。
そして下段中央に子どもの「苗字」と「名前」を書きます。
七五三を迎える子が二人以上の場合
兄弟まとめる場合には、下段中央に上の子の「苗字」と「名前」を書き、
その「名前1」の左に続く下の子の「名前(2以降)」を書きます。
(さらに下の子がいる場合は、そのまた左に書く)
この場合、「苗字」は上の子にだけ書き、「連名」という形にします。
のし袋の裏面の書き方
のし袋の裏には住所も書くものなのか?と悩む方もいるようですが、
住所は必要ありません。
祝詞を挙げる際に住所は読み上げますが、
祈祷をお願いする時点で申込書に住所などを記入するはずですので
特に必要ないようです。
のし袋の金額の書き方は?
のし袋の裏にははじめから「金」と金額を記入する欄があるものがありますよね。
横書きだとそれほど悩まずに済むのですが、困るのは縦書きの場合。
普通に縦に「5」「0」「0」「0」「円」と書いていいのか、
それとも「五」「千」「円」と書けばいいのか、
「五」なのか?「伍」なのか?
「千」?「仟」?「阡」??
「円」?「圓」??
一つ気になると何もかもが気になりますよね。
ですが、この場合はそこまで気にする必要はありません。
その理由として初穂料は、あくまで「感謝を表す心遣い」であること、
そして金額を書くのは「便宜上」のことで、
神様にはあまり関係のないことだからです。
なので無難に「五」「千」「円」と縦書きすることをおすすめします。
さいごに
兄弟で七五三の祈祷を受ける際の初穂料の用意の仕方についてご紹介しました。
家族揃って子どもの健やかな成長を祝い参拝する七五三は、
子どもにとって特別な日。
普段とは違う着物や袴で凛とした姿に
ここまで無事に成長できたことに感謝の気持ちが沸き上がりますよね。
そしてこれから先も元気に成長できるよう
しっかりと神様にお参りしましょうね。